今後は植木盆栽部員の実態や意向を調査して、JAと協力して川崎の植木業界の発展につながる事業を展開していきます。 JAには、後継者の育成と組織の活性化に力を入れていただきたいです。まず後継者の育成については、農業経営に係る栽培管理や税制関係などの研修会を実施し後継者を育てていただきたいです。組織の活性化については、部員の加入促進や市内農業の担い手である青壮年部の活動を業態別組織にも反映してもらえるように支援をお願いします。 作付面積は約1haで、母と植木に加えて野菜苗や花苗、少量ですがブルーベリーを生産しています。販売は自農園直売所の他にセレサモスや市場や業者への卸売に加えて、園芸まつりや市民フェアをはじめとした各イベントでの直売もしています。 植木盆栽部は自身の植木生産や販売強化のために講習会を開催し、部員同士で意見交換を行い意識を高めています。また、平成29年度より植木盆栽部が主催の「親子ミニ盆栽」教室を開講し、地域の小学生とその保護者に川崎の農業の理解促進を図るとともに、緑とふれあう機会を提供しています。 果樹89a、花・野菜20aの土地で、パンジーをはじめ梨や枝豆、秋野菜などの栽培を家族3人で行っています。販売先は直売所がメインになりますが市場にも出荷をしています。 花卉部では、市内の花卉生産は切花・枝物・鉢物・ポット物・シクラメンと生産が多岐にわたっているので、勉強会などでは多品目生産に合った内容で開催することを心掛けています。参加者からは、勉強会の内容に好評をいただいていますので、これからも部員相互の情報共有や情報交換の場として継続して取り組んでいきます。 多摩川梨の栽培が盛んな多摩区で、家族3人で梨の栽培をしています。果樹畑は26aあり販売先は直売と地方発送がメインですがセレサモスにも出荷をしています。 果樹部では、早期成園化を目的とした梨の大苗育苗や労働力削減のための柿や梅の低樹高栽培に取り組んでいます。また総合的病害虫防除(IPM)を活用し天敵製剤を利用した減農薬の栽培を部会として取り組み、新たな栽培管理方法の構築を目指しています。 JAには、環境に配慮した資材の提供と市内産の果樹のPR活動を支援してもらいたいです。また、近年の異常気象により栽培管理の難しさが増しているので、この気象条件に適した栽培管理も提案してほしいです。 市内で約500頭の豚を家族で飼育し市場へ出荷しています。 畜産部では、畜舎が住宅地に隣接しているので、環境に配慮した衛生対策を実施しています。また、行政機関と協力をして伝染病や害獣対策、畜舎内の環境保持を行っています。さらに、行政からの補助金を活用しながら、新たな経営基盤の強化を図っています。その他、多くの市民に畜産を知ってもらうため、等々力緑地催し物広場にて畜産まつりを開催し市内畜産業のPRを行っています。 JAに求めることは、後継者の育成と組織の活性化です。畜産業を行っている農業者は、年配者が多く若い世代へとつながっていないこともあるので、若い世代につながるように農業経営に関する研修会の充実を図ってもらいたいです。また、住宅で畜産を営む難しさから、新たに始めようとする農業者がいないことも問題の1つなので、新規就農を可能にする支援をお願いしたいです。17植木盆栽部部長吉垣 勝芳さん花卉部部長鹿島 連さん果樹部部長太田 聡さん畜産部部長森 一彦さん第2部 〜川崎市の農業の現状と課題〜
元のページ ../index.html#20