第3次地域農業振興計画
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→9●●●●134567有害獣の被害もなく、端境期の2月下旬から収穫できて、ニンニク臭の気になる方でも残りづらく女性におすすめな野菜です。施肥資材も比較効果がでました!!●葉ニンニク育成における施肥資材の比較試験101112植え付け前や定植後は乾燥状態にならないように、十分な灌水をお願いします。令和2年度、累計第4弾の農作物育成研究は、葉ニンニクです。葉ニンニクは有害獣対策作物と2月の葉物が少ない時期の端境期対策作物として期待ができる品目です。今回は、施肥資材の比較(一発施肥)の使用や、液肥を活用して比較栽培を実施しました。☆葉ニンニクとは?通常のニンニクとは違い、成長過程のニンニクの葉を収穫・販売するものです。☆葉ニンニクの特徴通常のニンニクと比べると香りが穏やかで、甘みもあり匂いが残りづらい食材です。また、スタミナ野菜ですが、ビタミン類や食物繊維も豊富で栄養価の高い野菜です!!作型月8ハーリック葉ニンニク作型2●:植え付け:黒寒冷紗被覆:トンネル被覆:収穫《そ菜配合》資材使用の栽培(慣行施肥)《紅一発》資材使用の栽培(一発施肥)育成数:400株施肥量:BM苦土重焼燐5㎏3㎏育成数:400株施肥量:BM 苦土重焼燐5㎏3kgそ菜配合種:令和元年10月7日育成品種:ハーリック(サカタ種苗)播植栽密度:条間20㎝、株間6㎝。使用資材:5点穴あき黒マルチ紅一発 平成30年度より当JA早野研究圃場で、直売向け推奨品種の栽培研究や新資材の検証、端境期対策として通例の栽培時期を外した農作物の栽培試験を実施し、その結果を計5回発信しています。 今後は、営農担当職員の活動記録や農業者からの要望を反映した上で研究品目を導き出し、かわさき農業に適した作物の試験栽培を実施するとともに研究成果を広く発信し、新技術の導入および普及に努めます。 第2次地域農業振興計画期間中は明治大学との産学連携としてアスパラガスの「採りっきり栽培®」の委託研究や川崎市・味の素株式会社・当JA3者による「香辛子」の共同研究を実践してきました。かわさき農業の新しい形として第1歩を踏み出しましたが、第3次地域農業振興計画ではさらなる発見につなげるため行政・民間企業・大学・関連機関との連携を一層強化し、新技術・新品種の普及拡大に向けた研市内で広まりつつあるアスパラガス「採りっきり栽培」究を進めます。 まず足がかりとして、アスパラガス「採りっきり栽培」の結果を数値化・分析し春の端境期対策を解消していくと同時に、明治大学の研究成果を取り入れ課題を共有し生産から販売まで一貫したかわさき農業の振興・発展に向け連携を深めていきます。また、試験栽培を経て川崎市農業技術支援センターによる技術指導により令和2年度から本格的に市内で生産が始まった川崎生まれの新品種「香辛子」については、市内飲食店とのマッチングを進めて「香辛子」の認知度をあげ需要を高めるとともに供給が確保できるよう川崎市の協力を得ながら、川崎に適した栽培法を確立し農業者へ情報提供します。農作物育成研究成果情報 農業所得の向上と農業経営の安定化を図るためには、生産資材の安価供給もひとつの大きな要素となります。現在も周辺ホームセンターの品揃えや価格などの市場調査の実施や、肥料の一括仕入や生産資材の系統外(JAグループ外)取引を拡大し、生産資材の品質を維持しつつ価格引下げにつながるよう取り組んでいます。今後も上記取り組みを継続しつつ、ペレットタイプや一発型の肥料などをはじめとした農産物生産にかかるコスト削減、省力化につながる農業用生産資材を導入します。 また、近年市内施設栽培におけるスマート農業の導入による農業の自動化が進み、家族経営を支える新しい農業のあり方が定着しつつあります。スマート農業の普及による農家の経験や栽培技術のデータ化、農業技術の可視化が進むことは省力化・安定供給の実現を可能とするだけでなく、新規参入の後押しにもつながります。 現在、当JAでは内閣府プロジェクトに採択された株式会社天地人・学校法人明治大学・株式会社誠和。の3者による衛星データと地上環境データを活用して農業分野においての利活用を推進するための実証試験に市内農業者と共に協力しています。同プロジェクトは令和2年12月より開始したばかりですが、今後も省力化や安定供給の実現、所得向上につながる技術の確立に向けて、川崎の都市農業に適したシステムの検証、迅速な情報提供および相談に対応します。川崎生まれの新品種「香辛子」31②省力化および安定供給に向けた生産資材の導入③関係機関との連携(3)先進的栽培技術の導入①生産技術の普及および新技術の導入第3部 〜JAセレサ川崎の都市農業振興戦略〜

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