第3次地域農業振興計画
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を進めるとともに、災害発生時における迅速な被害状況の把握ができるような運用体制を構築し、災害後も被害状況に応じた支援策を講じます。 担い手不足が続いている市内農業の現状や市民の農業に関する意識の高まりを踏まえ、令和2年度に「かわさき農業」を応援してくださる市民を対象に援農ボランティア育成講座を開講しました。一定期間農業に関する知識を深めた後、ボランティア(名称:アグリサポーター)として登録、対象農家の要望に応じた作業を行います。 今後は、早期に本事業を定着させるとともに農業者と市民の橋渡し役として、双方の声に耳を傾けながら労働力確保につなげる事業として継続的に取り組みます。 市内には多種多様な産業が存在しており、市内産農産物に対するニーズの把握、異業種連携の可能性を模索することは、かわさき農業を発展させる上で重要であると捉えています。これまでも川崎駅に位置する川崎日航ホテルと市内産農産物を使用した「川崎で採れた野菜のピクルス」「かわさき産はちみつのマドレーヌ」を商品化することに成功し、以降も同ホテルと継続的に連携してさまざまな場面で市内産農産物を使用しています。今後も行政機関をはじめ他産業との連携を深耕し、今までの収穫物の販売をメインとした関係だけではなく、互いの強みを活かした高付加価値商品の開発や市内産農産物の市内各所への流通体制を確立させ新しい事業を展開します。さらには、市内産農産物の時期や天候による過剰供給、生産の過程で生まれる規格外品(小傷や日焼け、見た目は悪いが中身は問題ないなど)の活用にも力を入れ農業所得の向上と都市農業への理解醸成の両軸を中心に推進します。 また、全国的に農福連携に取り組むJAが増えてきていますが、この農福連携という考え方が広まってきたのは平成28年頃です。政府が定めた「ニッポン一億総活躍プラン」(平成28年6月)においても社会的に弱い立場の人々が最大限活躍できるような環境整備の一環として「農福連携の推進」が盛り込まれています。当JAにおいても、福祉施設と協力し試験的に農作業を実施した経緯はありますが、今後はこの連携による双方のメリットを最大限発揮できるような事業検討を行なうとともに福祉施設との継続的な情報交換・意見交換を進めます。援農ボランティア育成講座※詳細は統括支店または営農経済部営農支援課までお問い合わせください。川崎で採れた野菜のピクルス33対 象 農 家農作業依頼日数農作業時間農作業人数作 業 内 容援農ボランティア依頼内容組合員かつ生産販売農家1日~5日/1回平日3時間以内最大3人/1回機械を使用しない簡単な手作業例…除草、収穫、出荷準備、後片付けなど④援農ボランティアの育成および活用⑤多様な主体との連携第3部 〜JAセレサ川崎の都市農業振興戦略〜

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