JAセレサ川崎 Ceresa 2024年7月号
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栄養士●吉田理江夏になると下痢、食欲不振、胃もたれなどの不調が現れることがあります。原因は、冷たい食べ物や飲み物の過剰摂取で胃腸が冷え、機能が低下するためです。今回は夏の胃腸トラブル対策にお薦めの食べ物を二つお伝えします。■夏ダイコン夏ダイコンには、さまざまな消化酵素が豊富に含まれています。でんぷんの消化を助けるアミラーゼ(ジアスターゼ)、タンパク質を分解するプロテアーゼ、脂質を分解するリパーゼなどが含まれているため、夏の胃腸トラブル対策にお薦めです。夏ダイコンには染み対策として、コラーゲンの合成には欠かせないビタミンCも含まれています。美肌になりたい方にもお薦めです。温かいご飯に大根おろし、しらすをのせて食べると暑い夏でもおいしく食べられます。■スズキスズキは低脂肪の白身魚のため、胃腸に負担がかかりにくいです。サバ、牛肉などの脂質が多く含まれる魚や肉は、消化に時間がかかってしまいます。下痢、胃もたれなどの不調があるときは控えると良いでしょう。スズキには、糖質の代謝を助けるビタミンB1が含まれており、不足すると疲労物質の乳酸が体内に蓄積されてしまいます。エネルギーの代謝が活発になれば体の機能も高まり、夏バテに負けない体になるでしょう。胃腸の不調があるときは、煮る、蒸すといった調理法がお勧めです。料理が苦手な方は、耐熱皿にスズキをのせ、少量の酒を振り、電子レンジで加熱すると手軽に食べられます。暑い夏は、かき氷、アイスコーヒー、ビール、そうめんなど、冷たいものを取る人も多いでしょう。しかし、過剰に取ると胃腸のトラブルを招くため、日々の食事にみそ汁などの温かい食べ物を取り入れるようにしましょう。おいしく食べて元気に暑い夏を乗り切りたいですね。夏の胃腸トラブル対策で美しく 夏真っ盛り。レジャーシーズンですね。皆さんは海派ですか、それとも山派ですか。わが国の国土の6~7割を覆う森林は自然災害を防いだり、温室効果ガスの削減、水資源の維持と浄化など、私たちの暮らしにさまざまな恩恵をもたらします。一方で林業の担い手不足により、整備が行き届かず荒れ果てた山や森も全国各地に存在します。森林の環境維持には、適切な整備が欠かせません。美しく豊かな森林を次世代につないでいくための財源を安定的に確保することを目的に、森林環境税及び森林環境譲与税が創設され、令和6年度の住民税均等割から徴収されます。ただし、個人住民税は基本的に1月1日時点で住所のある自治体に納めます。住民税には所得割と均等割があり、均等割はさらに、1月1日時点で住所はないが事務所や別荘などの家屋敷がある自治体にも納める必要があります。JA全中・JAまちづくり情報センター・JAセレサ川崎 顧問税理士●柴原 一均等割の合計額は令和5年度までと変わりません。平成26年度から令和5年度までの10年間、東日本大震災からの復興を図る目的で住民税の均等割が1000円引き上げられていました。その1000円が令和6年度から森林環境税になります。よって、令和6年度からの均等割の内訳は、市町村民税(特別区民税)3000円、道府県民税(都民税)1000円、森林環境税1000円です。ここにさらに自治体独自の税を上乗せしている場合もありますので、自治体によって金額は若干変わります。森林環境税は住民税の均等割により区市町村が徴収しますが、地方税ではなく国税です。区市町村が住民税の均等割に上乗せして徴収した森林環境税を、一定の基準により国が各自治体に譲与する仕組みです。17CeresaNo.322森林環境税

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